学資保険のニュース
学資保険をめぐるニュースの中で、一昨年(2004年)興味深いニュースがあったので、ご紹介します。
福岡市内のある両親と二人の娘の一家が、生活保護を受けながら暮らしていました。
その両親が娘の高校進学に備え、保護費を節約しながら毎月3000円を学資保険の積立に充て、1990年に満期払戻金(約45万円)を受け取りました。
しかし福岡市福祉事務所はこの学資保険の満期金を「収入」とみなし、保護費を減額しました。
それを不服として、一家は福祉事務所長らを相手に提訴しました。
一審、二審と続く中で両親は亡くなり、訴訟を引き継いだ娘は母親になりました。
そして、2004年3月に最高裁の上告審では「保護費の減額は妥当でない」と結論付けました。
生活保護法では貯蓄は禁止されています。
この裁判は、学資保険が「貯蓄」なのか、それとも受給者の努力による「やり繰り」なのかが争点となりました。
「高校進学は自立に有用。最低限度の生活を維持しつつ、子供の高校修学のために努力することは生活保護法の趣旨目的に反しない」というのが最高裁の解釈です。
高校への進学率は95%を超えているという現実を考えると、時代の変化に即した妥当な判断だといえますが、正直言って少しつらいニュースです。